ピアノの鍵盤をみてみましょう。
ド♯の音はドの鍵盤の右上にあります。
レ♭の音はレの鍵盤の左上です。
つまり、ド♯とレ♭は同じ鍵盤になります。
ド♯とレ♭のような関係を「異名同音」といいます。
【名前は異なるけど同じような高さの音】
という意味です。
以下のペアは異名同音です。
ド♯とレ♭
レ♯とミ♭
ファ♯とソ♭
ソ♯とラ♭
また、以下のペアも異名同音です。
シ♯とド
シとド♭
ミ♯とファ
ミとファ♭
「シ♯」という書き方は少し分かりにくいですね。
こんな分かりづらい名前を使う時はあるのでしょうか?
ドと同じ高さなのであれば、ドという名前を使えば良いのではないでしょうか?
しかし、シ♯とドでは音楽の中での役割が違うのです。
音の名前には音の高さだけでなく、役割も表されています。
音の役割を考えると、より説得力のある演奏になります。
また、音の役割によって微妙に音の高さを変える方が美しい場合があります。
ピアノやマリンバなどの鍵盤系以外のほぼ全ての楽器では、微妙に音の高さを変えることが出来ます。ヴァイオリンなどの弦楽器、トランペットやフルートなどの管楽器、歌などです。
そのような楽器ではシ♯とドで音の高さを微妙に変えることがあります。本当に微妙な音の高さの違いです。
楽譜に書いてある音をただ弾くだけでも音楽は楽しいですが、音のそれぞれの役割を理解するとさらに楽しみが深まります。とても面白いですよ!
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