ソルフェージュ。もともとフランス語ですよね。使い方に幅がある言葉です。
音楽家の基礎技能全般を指す時もあるし、楽譜をみて歌えるようにする訓練を指すときもあります。大学のソルフェージュの授業では「聴音」といってピアノで弾かれた音を楽譜に書きとったり、「初見視奏」や「初見視唱」といってはじめてみる楽譜をピアノで弾いたり歌ったりしました。
僕もソルフェージュと名の付くレッスンをしています。僕の場合は、音楽理論を身体で体感するようなやり方をしています。和音の種類や機能、またその繋がりを知識でなく体の感覚として理解してほしいのです。音楽の構造やリズムに関しても同じです。
大事なのは、楽譜をみて音の高さを正確に歌うことを目指すだけではなく、鳴っている別の音に対して美しくハーモニーをつける感覚も養っていくことだと考えています。リズムも同じ。他の音に対して自分がどのようにすると美しさがうまれるのかを知っていくのが大事だと思います。
音と音の関係を知っていくということですね。
そのような感覚が育てば、音だけを聴いた時に楽譜上で何が起こっているのか気づける力もついてきます。音楽家の基礎訓練としてとても有益だと思っています。
ちなみに、大人になってからでも十分その力を伸ばす事はできます。
さまざまな方をみてきてそう思います。もちろん子供のころの方が伸びは早いですが、大人もゆっくりと成長することができて、それはとても嬉しいものです。